映画/音楽

不滅の恋

スタッフに勧められて久しぶりに観ました。
1994年なんですね。もう四半世紀も前なのですが、今観ても全く古臭く感じないのは、取り扱っているテーマや主人公ベートーヴェンを演じたゲイリーオールドマンのすばらしさでしょうか。
偉大な作曲家ベートヴェンが残した宛先不明のラブレター。「Immortal Beloved」と表記されている恋人は誰なのか?学術的にも研究テーマとされている手紙を主軸に、彼の弟子アントン・シンドラーを語り部に、ベートーヴェンの波乱に満ちた人生、恋愛遍歴が明らかになると共に、ある種ミステリーの謎解きのように、謎のラブレターの宛先が解読されていきます。
ベートーヴェンが主人公だけに、映画音楽は彼の作った曲が、名指揮者サー・ゲオルグ・ショルティの率いるロンドン交響楽団により演奏され、これでもかというぐらい、さまざまなシーンに効果的に活用されてます。
その1つが、「月光」。耳の不自由なベートヴェンがピアノに片方の耳を当てながら弾くシーンは、とっても切なくなるシーンです。
そして、私のお気に入りは、1:44頃から始まります。ネタバレにもなってしまいますが、シンドラーが「不滅の恋人」を探し当てる謎解きからクライマックス、そしてエンドクレジットまでのおよそ11分間。ベートーヴェンの曲の中で最も好きな「皇帝」(ピアノ協奏曲第5番)の第二楽章から第三楽章(最後)までが、続きます。穏やかな旋律の第二楽章をベースにラブレターにまつわるちょっとしたすれ違いと思い込みが生んだ残念な結果が明らかになっていきます。そして、快活で雄渾な第三楽章に移行すると共にエンドクレジットが始まり、楽曲の終了と共に映画も終了します。
ベートーヴェンの曲が好きな方には、ご自身の贔屓の曲がどう使われているのか、も楽しめますし、そうでない方も切ないラブストーリーとしてお楽しみいただけるのではないかと思います。

映画の解釈ではなく、「不滅の恋人」がどのように研究・解釈されているかは、青木やよい先生の著作が、お勧めです。

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